栃木県の人口はこの10年でどう変わった?──この記事のねらいと使用データ
このページは、「栃木県 市町村別 人口減少率 ランキング 2015 2025」といったキーワードで調べている方に向けて、
- 自分の市や町の人口は、この10年でどれくらい増減したのか
- 栃木県の中で、人口減少率が高い市町村・低い市町村はどこなのか
- 「小山市だけ増えている」のような、県内の特徴的な動きはあるのか
といった疑問に、ひと目で答えられることを目的に作った記事です。
数字だけの羅列ではなく、「栃木県のまちの姿が具体的に思い浮かぶ」ことも意識しています。
使用データと前提条件
このページの人口データは、すべて栃木県が公表している公式統計「栃木県毎月人口推計月報」にもとづいています。
対象:栃木県内 25市町
比較する時点:2015年1月1日現在 と 2025年1月1日現在
掲載している項目:
- 2015年1月の人口
- 2025年1月の人口
人口増減数(2025年人口 − 2015年人口)
人口増減率(人口増減数 ÷ 2015年人口 × 100)
見やすさを優先して、一部の数値は四捨五入しています。
そのため、公式統計の表とは、端数レベルでわずかな差が出ることがありますが、
全体の傾向をつかむうえでは問題のない範囲にとどめています。
出典:栃木県「栃木県毎月人口推計月報」(2015年1月・2025年1月)
栃木県全体の人口推移(2015年→2025年)
まず、市町別の細かい話に入る前に、栃木県全体の10年間の人口推移を確認しておきます。
- 2015年1月の栃木県の人口:1,979,724人
- 2025年1月の栃木県の人口:1,879,905人
- 10年間の人口増減数:▲99,819人
- 人口減少率:約▲5.0%
10年でおよそ10万人・5%減という数字です。
全国的に見ると、地方圏として「特別極端に減っているわけではないが、確実に人口減少が進んでいる県」という位置づけになります。
ただ、この「▲5%」という平均値だけでは、県内の実情は見えてきません。
- 宇都宮市や小山市のように人口がほとんど減っていない、あるいは微増の自治体
- 茂木町や那珂川町のように10年で2割前後も人口が減っている自治体
が、同じ栃木県の中に同居しています。
ここからは、その「ばらつき」を、市町村別の人口減少率・人口減少数ランキングで見ていきます。
栃木県 市町村別 人口減少率・人口減少数ランキング
人口減少「率」が大きい市町村ベスト10
2015年の人口を基準に、10年間でどれくらいの割合で人口が減ったか(人口減少率)の大きい順に並べると、次のようになります。
- 茂木町 ▲21.2%
- 那珂川町 ▲20.3%
- 塩谷町 ▲19.9%
- 那須烏山市 ▲17.2%
- 日光市 ▲14.3%
- 矢板市 ▲12.4%
- 益子町 ▲12.4%
- 那須町 ▲10.3%
- 鹿沼市 ▲8.8%
- 市貝町 ▲8.7%
10年間で人口が2割前後減っている市町が、栃木県にもはっきりと存在します。
いずれも、
- 山あいの集落が多い
- 高校卒業後に進学や就職で都市部へ出ていく若い世代が多い
- マイカー前提の生活で、高齢になるほど移動のハードルが上がる
といった共通点を持つ地域が目立ちます。
数字を眺めるだけでなく、「地域の風景」を思い浮かべると、人口減少率の高さにも納得がいくかもしれません。
人口減少「人数」が多い市町村ベスト10
次に、「割合」ではなく減った人数そのもので見てみます。
- 日光市 ▲12,130人
- 足利市 ▲11,762人
- 栃木市 ▲10,375人
- 鹿沼市 ▲8,788人
- 佐野市 ▲6,785人
- 宇都宮市 ▲6,140人
- 大田原市 ▲5,993人
- 那須烏山市 ▲4,693人
- 矢板市 ▲4,186人
- 真岡市 ▲4,069人
観光地として全国的に名前の知られた日光市が、
「人口減少人数」では県内ワースト1位になっています。
観光客は増えても、そこで暮らす住民は減っているというギャップが、数字にはっきりと出ています。
また、足利市・栃木市・鹿沼市・佐野市など、
県南〜県西の中核市でも、数千〜1万人単位で人口が減っています。
宇都宮市は減少率こそ▲1.2%と緩やかですが、それでも6,000人以上の減少です。
「率」と「人数」は、どちらか一方だけでは見えない側面があります。
両方を並べて見ることで、栃木県内の人口の動きが立体的に見えてきます。
小山市だけが“微増”という事実
25市町の中で、人口が増えているのは小山市のみ(+359人、+0.2%)です。
- JR宇都宮線・湘南新宿ラインで首都圏と直接つながっている
- 県南の物流・工業の拠点が周辺に集まっている
- 戸建て・マンションともに住宅供給が続いてきた
といった交通・産業・住宅の条件が重なり、
「栃木県の中で、東京圏との“玄関口”として選ばれやすいまち」になっている側面があります。(小山市の人口考察)
同じ県内でも、
- 宇都宮市・小山市・下野市など、人口がほぼ横ばい〜微減で踏みとどまっているエリア(宇都宮市のページ・下野市の人口について)
- 山間部や中山間地域を多く抱える市町のように、減少率が2桁に達しているエリア
にはっきりと二極化していることが、ランキングから読み取れます。
栃木県25市町の人口増減一覧表(2015年→2025年)
ここでは、栃木県の25市町すべてについて、
- 2015年1月の人口
- 2025年1月の人口
- 人口増減数
- 人口減少率
を一覧にまとめました。
市町村名で、身近なまち・よく行くまちを探しながら見ていただくと、数字にも実感が伴ってきます。
| 市町村名 | 2015年1月 の人口 |
2025年1月 の人口 |
人口増減数 | 人口増減率 (%) |
|---|---|---|---|---|
| 小山市 | 165,630 | 165,989 | 359 | 0.2 |
| 下野市 | 59,645 | 59,014 | -631 | -1.1 |
| 宇都宮市 | 518,097 | 511,957 | -6,140 | -1.2 |
| さくら市 | 44,920 | 43,994 | -926 | -2.1 |
| 上三川町 | 31,078 | 30,291 | -787 | -2.5 |
| 那須塩原市 | 116,973 | 113,447 | -3,526 | -3 |
| 壬生町 | 39,730 | 38,500 | -1,230 | -3.1 |
| 高根沢町 | 29,627 | 28,498 | -1,129 | -3.8 |
| 芳賀町 | 15,314 | 14,666 | -648 | -4.2 |
| 野木町 | 25,396 | 24,247 | -1,149 | -4.5 |
| 真岡市 | 80,770 | 76,701 | -4,069 | -5 |
| 佐野市 | 118,503 | 111,718 | -6,785 | -5.7 |
| 栃木市 | 160,285 | 149,910 | -10,375 | -6.5 |
| 足利市 | 150,239 | 138,477 | -11,762 | -7.8 |
| 大田原市 | 75,555 | 69,562 | -5,993 | -7.9 |
| 市貝町 | 11,638 | 10,628 | -1,010 | -8.7 |
| 鹿沼市 | 99,312 | 90,524 | -8,788 | -8.8 |
| 那須町 | 25,471 | 22,850 | -2,621 | -10.3 |
| 矢板市 | 33,637 | 29,451 | -4,186 | -12.4 |
| 益子町 | 23,560 | 20,643 | -2,917 | -12.4 |
| 日光市 | 84,654 | 72,524 | -12,130 | -14.3 |
| 那須烏山市 | 27,343 | 22,650 | -4,693 | -17.2 |
| 塩谷町 | 11,594 | 9,285 | -2,309 | -19.9 |
| 那珂川町 | 17,084 | 13,609 | -3,475 | -20.3 |
| 茂木町 | 13,669 | 10,770 | -2,899 | -21.2 |
出典:栃木県「栃木県毎月人口推計月報」(2015年1月・2025年1月)
※数値は四捨五入により、公式統計とわずかに異なる場合があります。
※合併や境界変更のない25市町を対象としています。
栃木県の人口減少から見える課題とこれから
最後に、ここまでの人口減少率ランキング・人口減少数・一覧表から見えてくる、栃木県のこれからについて少し整理しておきます。
1. 「県内格差」が数字にもあらわれている
小山市・宇都宮市・下野市など、鉄道や高速道路で首都圏・県内各地と結ばれている自治体は、人口がほぼ横ばい〜微減で踏みとどまっています。
宇都宮LRTのような新しい公共交通の整備も、長い目で見ると人口の動きに影響していくかもしれません。一方、茂木町・那珂川町・塩谷町など、山間部や中山間地域の割合が大きい市町では、
10年で2割前後の人口減少という、かなり急なペースで人が減っています。(那珂川町の人口事情・塩谷町の人口について)
同じ「栃木県」という一つのくくりの中で、
交通・産業・生活の条件の違いが、そのまま人口の差として表面化してきている状況だと言えます。
2. 「人口が減る=魅力がない」ではない
人口が減っているからといって、その地域に魅力がないわけではありません。
- 日光市のように、観光地としての知名度・ブランド力は全国レベルの自治体もあります。
- 人口が少ないからこそ、自然の静けさや夜の暗さが残っていて、それを好む人もいます。
- 地価や家賃が比較的安く、広い家や庭を持ちやすいエリアもあります。
大事なのは、
「この地域は、これからどのくらいのペースで人口が変化していくのか」
という現実を押さえたうえで、
暮らし方・仕事・お店の出店・不動産購入などを考えていくことです。
3. もう少し踏み込んで見るなら
2015年→2025年の人口増減は、あくまで「ここまでの10年間の結果」です。
今後を考えるなら、合わせて次のようなデータも見ておくと、よりイメージがはっきりします。
- 各市町の将来人口推計(2030年・2040年・2050年など)
- 年齢別人口構成(子どもが減っているのか、高齢者が増えているのか)
- 空き家率や住宅ストックの状況
主要産業・雇用の変化、通勤・通学の流れ など
この記事が、「栃木県のどの市町村で、どれくらい人口が減っているのか」を知るための、
そして、自分の暮らしや仕事、まちづくりを考えるための一つの出発点になればうれしく思います。